中小企業・個人事業主のためのビジネスカード情報

ビジネスカードの普及率・保有率について

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2022/08/26

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ビジネスカードの普及率・保有率

ビジネスカードを所持している個人事業主や中小企業の代表者はどのくらいいるのでしょうか。ビジネスカードの普及率とともに、個人事業主や中小企業が選ぶ決済手段について調べてみました。

ビジネスカードの保有率は約2割

国際ブランド・VISAによる興味深いデータがあります。それによると、日本の中小企業と小規模事業者におけるビジネスクレジットカード保有率は約19%とのことです。

この調査は、従業員規模300人未満の中小企業・小規模事業者を対象にしています。代表者・事業主に加え、決済が可能な従業員3,345人をサンプルに集計しています。ここでの「小規模事業者」の大半は個人事業主です。

日本では、中小企業と小規模事業者の5人に一人がビジネスカードを保有しているということになります。ちなみに、カード社会のアメリカではビジネスカード保有率が68%です。アメリカと日本には大きな差があることがわかります。

ビザ・ワールドワイド・ジャパン委託によりマクロミル株式会社実施
「中小企業の決済業務に関する調査」2016年11月

ビジネスカードの認知度は70%

保有率は約20%ですが、法人用のクレジットカードがあることはそれなりに知られており、認知度は70%とのことです。

「知っているけれど持たない」理由は何でしょうか。「ビジネスカードを利用していない理由」を質問した結果もあります。主なものを挙げてみます。

  • 特に理由はない
  • ビジネスカードの勧誘を受けたことがない
  • 年会費が高い
  • カード取引の機会が少ない
  • 申し込みが面倒

ビジネスカードを特に勧められていないから…などの理由があります。また、申し込みや審査がわずらわしい、という要因もあるようです。

年会費が高いという理由がありますが、ビジネスカードの年会費は、一般カードで1,000円程度です。個人用クレジットカードのように、年会費無料のビジネスカードが(数は少ないものの)存在することはあまり知られていないのかもしれません。

年会費が安いビジネスカード一覧 – コスパで選ぶ法人カード

中小企業、個人事業主が選択する支払い方法の種類

同じ調査による「中小企業における支払い手段別の比率」を見てみましょう。(このデータの元々の表題は「中小企業」となっていますが、データには小規模事業者も含まれています)

中小企業・個人事業主の支払手段別比率

支払いの手段として上がっているものは、以下の7種類です。この場合のカードとは個人用クレジットカードも含まれます。

中小企業、個人事業主が選択する支払い手段

  • 現金
  • 各種カード
  • 銀行振込
  • 口座振替
  • 小切手
  • 手形
  • でんさい※

支払い金額としては銀行振込が50%を超えています。しかし、支払い件数で見ると現金がトップで32.9%。次点が各種カード(27.8%)となっています。銀行振込は件数では23.6%です。

現金決済は件数こそトップですが、金額では7.5%にすぎません。大きな金額の決済は銀行振込またはカードで、細かな決済は現金で、という実態がわかります。

※「でんさい」とは?

でんさいとは、「電子記録債権」のことです。手形に変わる新しい金銭債権として全国規模で使われています。

約半数が決済でカードを利用している

この調査では、個人事業主・中小企業が決済でどのくらいクレジットカードを利用しているかについても報告されています。ビジネスカード・個人用クレジットカード別にデータが出ています。

ビジネス・個人用カードの利用状況

個人事業主・中小企業のうち、業務での支払いでクレジットカードまたはデビットカードを利用する比率は49.3%です。特に、従業員10人以上の事業者ではビジネスカードの利用が多くなっています。それに対して、従業員数が10人未満の事業者では、個人向けカードを選択する比率が高いことがわかります。

デビットカードとは?

カード利用と同時に支払い口座から利用金額が引き落とされます(即時引き落とし)。口座の残額が足りなければ引き落としができず、使いすぎの心配がありません。銀行口座を作れる人であれば基本的に誰でも入手できるカードです。

ビジネスカードでの決済を増やしたいという意向は強い

「決済手段に関する意向」を質問したデータもあります。これによると、「減らしたい決済手段」として手形・小切手・現金が挙がっています。増やしていきたい決済手段としては、ビジネスカード (クレジットカード、デビットカード)となっています。電子決済が支持されていることがわかります。

法人カード発行枚数の推移

日本クレジット協会が出している「日本のクレジット統計」という調査では、法人カードの発行枚数が示されています。このデータはカードの普及状況の指標として使われています。

法人カードはコーポレートカードとビジネスカードを合わせたもの

法人カード、コーポレートカード、ビジネスカードの分類

法人カードは大きく分けて「大企業向け」と「中小企業、個人事業主向け」の2種類があります。ここでは大手企業や官公庁で発行しているカードが含まれているので、数は多くなります。      

法人カードの発行枚数

クレジットカード発行総数 法人カード発行総数
2014年 2億6,722万枚 639万枚
2015年 2億5,890万枚 874万枚
2016年 2億6,600万枚 888万枚
2017年 2億7,201万枚 923万枚
2018年 2億7,827万枚 1億2万枚

※出典 : 一般社団法人日本クレジット協会 2018年11月

このデータは、1年あたりの発行枚数ではなく今までの発行累計総数です。クレジットカード発行総数はほぼ横ばいですが、法人カードは前年比8.5%UPと着実に枚数を伸ばしていることがわかります。

個人のクレジットカード保有率は85%

参考までに、JCBが毎年行っているクレジットカード利用の調査結果も確認してみましょう。これは、法人カードだけの項目はなく、クレジットカード全体のデータです。

それによると、個人のクレジットカード保有率は約85%。日本クレジット協会のデータにも見られるとおり、2014年~2015年にやや減少しましたが、それ以降はほぼ同程度で推移しています。

1人あたりの保有枚数は平均3枚で、これも昨年度と同程度となっています。

クレジットカードを使った支払いについてのデータもあります。

1位 オンラインショッピング(35%)
2位 スーパーマーケット(32%)
3位 携帯電話(30%)

ふだんのショッピングでカードが活用されていることがわかります。カード利用の範囲は広がっており、昨年よりも多くの業種で利用が認められました。

JCB「クレジットカードに関する総合調査」2019年度

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