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クレジットカードの発行会社と国際ブランドの違い

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2021/03/03

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カードの発行会社と国際ブランドの違い

「VISA 」や「MasterCard」、「JCB」のマークはおなじみですね。これらは、クレジットカード決済の国際ブランドです。一方で、「ニコスカード」「セゾンカード」と言えば、カードの発行会社を示します。両者の違いを見ていきましょう。

クレジットカードの国際ブランドとは?

カードの券面にロゴマークが印刷される国際ブランド

国際ブランドは、その名の通り世界で使えるカード決済のブランドです。以下のブランドは、「世界5大ブランド」と呼ばれています。

世界の5大国際ブランド

  • VISA (ビザ)
  • MasterCard(マスターカード)
  • JCB (ジェーシービー)
  • American Express (アメリカン・エキスプレス)
  • Diners Club (ダイナースクラブ)

最近は、Discover(ディスカバー)、銀聯(ぎんれん)がシェアを伸ばしていて、7大国際ブランドと呼ばれるようになりました。それでは、カードの発行会社は?「VISAのマークが付いているから、VISAが発行しているカード」ではありません。

発行会社と国際ブランドは、提供しているサービスが違う

発行会社と国際ブランドは、提供しているサービスの内容が異なります。

国際ブランド 発行会社(イシュアー)
サービス 決済サービス 会員サービス
サービスの詳細
  • 世界中に決済システムを提供
  • 決済機能のライセンス供与
  • 自社カードの発行
  • 提携カードの発行
  • 入会時の審査
  • 顧客管理
  • 代金の立替払い
  • 請求書発行
  • ポイント還元などの付帯サービス
主な会社
  • VISA
  • MasterCard
  • JCB
  • American Express
  • Diners Club
  • Discover
  • 銀聯
  • 三菱UFJニコス
  • クレディセゾン(UCカード)
  • 三井住友カード
  • 楽天カード
  • オリコカード
  • アメリカン・エキスプレス・カード

カード発行会社は、日本では加盟店管理も兼ねている場合が多いです。

国際ブランドに「American Express」がありますが、発行会社にも「アメリカン・エキスプレス・カード」があります。国際ブランドであり、なおかつ発行会社でもあるブランドもあるのです。

国際ブランドの役割は決済サービス

クレジットカードを発行する会社が、単独で世界に通用する決済システムを作るのは容易ではありません。そこで、決済は専門の会社に助けてもらいます。その決済専門の会社が国際ブランドです。国際ブランドは世界でクレジットカードを使えるように、カード発行会社とライセンス契約をして、決済機能を貸し出しています。

海外でカードを使って買い物ができたりするのは、この国際ブランドのおかげです。また、海外だけでなく国内でもこれらのブランドは重要です。VISA ・MasterCard・JCBなどのカードを持っていないと、カード支払いの機会は大きく減ってしまうことでしょう。

特に、VISA (ビザ)やMasterCard(マスターカード)があれば、たいていの国で困ることはありません。加盟店や決済シェアで世界第一位・二位のブランドです。

現在、日本で発行されているほとんどのクレジットカードには、いずれかの国際ブランドがついています。カードにロゴマークがついているので、すぐに見分けがつくはずです。

発行会社の役割は会員向けサービス

発行会社(イシュアー)は、会員となった顧客へのサービス全般を担います。自社カードや提携カードを発行し、入会時には審査を実施。顧客管理や代金の立替払い、請求書の発行も行います。さまざまな特典やポイント還元などのサービスも、発行会社の業務の一つです。海外では分業が多い加盟店管理も、日本では一緒に行っている発行会社が多く見られます。

日本国内の主なクレジットカード発行会社

  • 三菱UFJニコス
  • クレディセゾン(UCカード)
  • 三井住友カード
  • アメリカン・エキスプレス・カード

先述の通り、American Expressはそれ自体が国際ブランドですが、自社でカード発行も行っています。

国際ブランドはいろいろなカードに搭載される

「どの会社のカードを持っている?」と聞かれた時、「VISAカード」と答えるのは、間違いではないけれどちょっと情報が足りないかもしれません。いろいろなカード会社からVISAライセンスのカードが発行されているからです。

たとえば、VISAのマークのついたクレジットカードが1枚あるとしましょう。これだけでは、カードの発行会社がどれかはわかりません。カード表面には「MUFG CARD」、裏を見ると、「三菱UFJニコス」と書いてあります。これは、三菱UFJニコスが、VISAから発行ライセンスを供与してもらって作成されたカードです。発行会社は三菱UFJニコス、国際ブランドがVISAのカードです。

国際ブランドは、さまざまな国のクレジットカード発行会社にライセンスを与えることでVISAやMasterCardといった国際ブランドを広め、使いやすくしています。カード発行会社によって、一つの国際ブランドだけ搭載できるカードもあれば、VISAやMasterCardのどちらか一つを選べるカードなどもあり、さまざまです。

発行会社によってサービスが決まる

同じ国際ブランドのマークがついていても、カードの発行会社が違えばサービスが変わります。クレジットカードのサービスを提供しているのは、発行会社だからです。

国際ブランドは、決済できる場所を広げてくれますが、基本のサービスには関わりません。ただし、ゴールドカードやビジネスカードで国際ブランドを選択すると、国際ブランドが持つ「ゴールドサービス」や「ビジネスカードサービス」が付加されるようになります。

国際ブランドでもあり、発行会社でもあるJCB、American Express

JCBは、日本の国際ブランド。しかも発行会社でもあるため、特別なポジションにいると言えるでしょう。上述の通り、American Expressも同じで、国際ブランドでもあり発行会社でもある会社です。

この2つは他社にブランド発行ライセンスを供与していますが、自社ブランドとしてもクレジットカードを発行しています。一方で、「VISA 」や「MasterCard」は発行会社ではありません。決済機能を提供する役割のみとなっています。

JCB法人カード – JCB発行のビジネスカード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード

クレジットカードを選ぶときは、発行会社をチェックする

クレジットカードを新たに作る場合は、発行会社に注目すると良いでしょう。審査の基準、締め日と支払日、ショッピング利用枠などはすべて発行会社が決めています。ポイント還元率の良し悪しやポイント還元の方法も、発行会社ごとに変わります。

発行会社が提供するサービスには、特定のショップでポイント優遇が大きくなるものや、年会費が無料のものなどもあります(楽天カード、オリコカードなど)。よく使うショップと提携しているカードなど、便利でお得な一枚を選べるといいですね。

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