クレジットカードを作ろうという時に確認したいことを解説します。チェックしたいポイントはいくつもありますが、ビギナー向けに選んでみました。
クレジットカードを選ぶ際にみるべきポイント
- 年会費
- 発行会社
- 国際ブランド
- 利用限度額
- ポイント還元率
- 付帯サービス
- カードのランク
クレジットカードの種類は非常に多く、そこから自分に一番合う一枚を探すのは簡単ではありません。まずは、手に入りやすくコストもかからないカードを作り、使い勝手を試してみてからステップアップしていくと良いでしょう。
1. 年会費
クレジットカードは年会費が設定されているものがほとんどです。年会費は、そのカードを利用するための1年間の会員費。年会費は無料のものから何十万円も必要とするものまで、カードによってさまざまです。
クレジットカードを持ったことがない、とりあえず作ってみようと思う、という場合は、まずは年会費無料のカードから探してみましょう。カード決済さえあれば良いという場合も同様です。カードを持つためのコストが一切かかりません。
「年会費無料」と記載されていれば、それはずっと年会費無料のカードを意味します。そ
の他、カード会社によっては条件つきなどでいくつかの種類があります。
- 年会費無料(ずっと無料)
- 初年度無料(2年目以降は年会費がかかる)
- 年に1回以上のカード決済をすれば翌年度の年会費無料
- 年に合計◯◯円分以上のカード決済をすれば翌年度の年会費無料
年会費無料のカードは、サービスやポイント還元率が低い傾向があります。提供される特典やサービスが目的の場合は、年会費無料のものでは物足りないことがあるかもしれません。その場合は、年会費無料にこだわらない方が良いものを見つけられます。
年会費無料のカードを使ってみるうちに、もっと質の良いサービスを、と思うかもしれません。自分の求めるサービスの基準が明確になったら、相応のカードに切り替えましょう。
年会費が永年無料のビジネスカード – 維持費なしで使える法人カード
2. 発行会社
発行会社とは、「楽天カード」の楽天や「イオンカード」のイオン、セゾンカードの「クレディセゾン」など、カードをどこが発行しているかというものです。発行会社によって、カードのサービスや優待特典が変わるのでとても重要です。
よく使うショップのクレジットカードがあれば、そこでカードを作るのも良いでしょう。提示するだけで買い物が割引になる・ポイントの優遇があるなど、特典が豊富です。
特にこのような店や施設がない場合は、名前を知っているクレジットカード会社に申し込むのも良いでしょう。CMなどを流している場合は、キャンペーンを実施していて入会特典がある場合があります。名前を聞いたことがあるカード会社は、大手の会社であることがほとんどなので、セキュリティー面も安心です。
主なクレジットカード発行会社
- JCBカード
- 三井住友カード
- 三菱UFJニコス
- クレディセゾン
- セディナ
- オリコカード
- 楽天カード
- イオンカード
- トヨタファイナンス
3. 国際ブランド
「VISA」や「Mastercard」「JCB」などを国際ブランドと呼びます。これらは、世界で24時間決済に使うことのできる国際的なブランドです。カードを発行する時にどれにするか選ぶことができ、カードの券面にロゴマークが印刷されます。
7大国際ブランド
- VISA(ビザ)
- Mastercard(マスターカード)
- JCB(ジェーシービー)
- American Express(アメリカンエキスプレス)
- Diners Club(ダイナースクラブ)
- 銀聯(ぎんれん)
- Discover(ディスカバー)
このうち、世界でもっとも利用されているのが、VISAとMastercardです。日本国内では、日本発祥の国際プランドであるJCBが便利です。中国の銀聯やアメリカのDiscoverは、日本在住者の利用はあまり見られません。
カードによって、「VISAとMastercardのどちらか」を選べたり、「VISAだけ」「JCBだけ」選べる場合もあったりします。国際ブランドごとに個性がありますが、迷った場合はVISAまたはMastercardを選んでおけば困ることはありません。
VISAとMastercardを比較 – 2大国際ブランドの違いを分かりやすく
4. 利用限度額
クレジットカードには「ショッピング利用枠」があります。カード決済を利用できる金額の限度のことです。審査を経て個別に利用額が決定されることが多く、無制限に利用できることはありません。
カードによって限度額は変わります。ふさわしい利用限度額は、毎月の収入と利用額によって左右されます。カード決済をむやみに使うことはおすすめしませんが、利用枠が大きいのはいざというときに心強いでしょう。カードを利用しているうちに、利用限度額が高くなることもしばしばあります。
年会費が無料のカードは、利用限度額が低めに設定されている傾向があります。また、カードのグレードが高くなるに従って、利用限度額も高くなります。
5. ポイント還元率
クレジットカードは、独自のポイントシステムを実施しているところが多くあります。カード利用額によってポイントが貯まり、集めたポイントは商品やクーポンなどと交換ができます。
このポイントサービスでいくらの金額分と交換できるか、というものが還元率です。カードを使った分だけ還元があるので、この率が高いほど元が取れてお得です。特に、カードで高額の支払いをする予定の方は、ポイント還元率の高いカードを選ぶことをおすすめします。
ポイント還元率の算出
100円のカード利用で1ポイントもらえるカードを例に挙げてみましょう。
1÷100=1/100=1%
これは、ポイントがどのように付与されるかの「ポイント付与率」。このカードは、「ポイント付与率が1%」ということです。
10ポイント貯まると5円分のクーポンがもらえるとします。つまり、1,000円分のカード利用で5円分と交換できるということになります。
5÷1000=0.005=0.5%
カードの還元率は0.5%になります。
ポイントをたくさん集めることができても、この交換比率が低くてはたいして得にはなりません。標準的なクレジットカードでは、ポイント還元率0.5%が目安です。また、ポイント還元率が高くても、年会費が高い場合は実質的な還元が少なくなるので注意が必要です。
6. 付帯サービス
クレジットカードを作るのは買い物でカード支払いがしたいから、という方は多いと思いますが、カードの利用場面はそれだけではありません。「海外旅行へ行くので、旅行保険のあるカードを作ろう」という方もかなりいることでしょう。
クレジットカードには付帯サービスというものがあり、旅行保険の他にさまざまなサービスが用意されています。
クレジットカードの付帯サービス例
- 国内旅行保険
- 海外旅行保険
- 空港ラウンジ利用
- レストラン検索・予約サービス、割引特典
- ゴルフ場予約サービス
これらの付帯サービスを使う機会がある方は、たとえ年会費が発生しても入会する価値があります。年会費が無料・低額のカードは、こうした付帯サービスがない場合があるので気をつけてください。また、サービスがあってもクオリティーが低く抑えられている場合もあります。
付帯サービスを目的にカードを申し込むのであれば、どんなサービスが必要かを確認してカードを選ぶようにしましょう。
7. クレジットカードのランク
カードの発行会社によっては、通常のカードに加えて、ゴールドカードやプラチナカードなど、ランクの高いカードを用意しています。ランクの高いカードは、ステータス性の高さや充実した特典を受けられるメリットがある分、年会費が高額になります。
また、プラチナ以上のカードを手に入れるためには、カード会社からの招待を受けなければカードを作成できない場合があります。このような場合、まずはその会社の一般カードやゴールドカードを発行し、カードの適切な利用実績を積み重ねて招待を待つ必要があります。
カードランク別の入手方法と年会費相場
カードランク | 入手方法 | 年会費相場 |
---|---|---|
ブラックカード | 招待制 | 5万円~30万円 |
プラチナカード | 一般申し込み or 招待制 | 3万円~5万円 |
ゴールドカード | 一般申し込み可 | 1万円~3万円 |
一般カード | 一般申し込み可 | 無料~数千円 |
上記はおおよその相場で、必ずしも全てのクレジットカードがこれに当てはまりません。一般的には、ランクが上がるにつれて審査も厳しくなり、年齢や年収などに条件がつく場合があります。