クレジットカードで決済をする時に、「セキュリティコード」を要求される場合があります。カードの不正利用を防ぐセキュリティコードについて説明します。
セキュリティコードとは
セキュリティコードとは、クレジットカードに印字されているコードです。もっとも、カードに「セキュリティコード:◯◯◯」と明確に書かれているわけではありません。そのため、一見しただけではわかりにくくなっています。
なお、「セキュリティコード」は、利用者がクレジットカードの作成時に任意で設定する4ケタの「暗証番号」とは異なります。「暗証番号」はICカード対応の店舗レジなどの決済で利用する番号です。
セキュリティコードの印字は、国際ブランドによって位置やケタ数が異なります。ブランドごとに、どこにセキュリティコードがあるか確認してみましょう。
セキュリティコードの印字の位置
カード発行会社はたくさんありますが、表面にあるVISAやMastercard、JCBといったロゴマークを確認してみてください。それが国際ブランドです。ブランドがわかればセキュリティコードの場所もわかります。下記の表に挙げているブランドは、クレジットカードの5大国際ブランドと呼ばれています。
印字の券面 | 印字位置 | ケタ数 | |
---|---|---|---|
VISA | 裏面 | 署名欄の上部に書かれた クレジットカード番号の後 一番右の3文字 |
3ケタ |
Mastercard | 裏面 | 署名欄の上部に書かれた クレジットカード番号の後 一番右の3文字 |
3ケタ |
JCB | 裏面 | 署名欄の上部に書かれた クレジットカード番号の後 一番右の3文字 |
3ケタ |
American Express | 表面 | クレジットカード番号の 右上に記載されている4文字 |
4ケタ |
Diners Club | 裏面 | 署名欄の下部に書かれた クレジットカード番号の後 一番右の3文字 |
3ケタ |
VISAやMastercardなど、カードの裏面の署名欄にセキュリティコードがあるものが多いです。アメックスだけがカードの表面にあり、4ケタの数字なので特徴的ですね。
なお、日本であまり利用している人はいないかと思いますが、7大ブランドに数えられる中国の銀聯カードとDiscoverカードも裏面にセキュリティコードがあります。VISAなどと同様に、カード裏面・署名欄の最後の3ケタです。
セキュリティコードの意味
オンラインショッピングなどでカード決済を行う際、カード番号の入力後に「セキュリティコードを入力してください」と指示される場合がよくあります。ネット決済の経験がないと、セキュリティコードにピンとこない人も多いことでしょう。
インターネット上でクレジットカード情報が盗まれないように、セキュリティコードで保護します。このコードはカード固有のナンバーであり、セキュリティコードを言える、という場合は「カードが確かに手元にある」という状態を示します。ネット通販でセキュリティコードの入力を求められることが多いのは、「カード所有者本人がカードを使おうとしている」と確認するためです。
セキュリティコードは、カード券面に書かれた情報です。クレジットカード内の磁気情報ではありません。そのため、カードリーダーなどによって不正に読み取られる心配がありません。また、買い物をした時にもらうカード利用伝票などに記載されることもありません。カードを現に所持している本人だけが確認できる情報です。
不正利用や「なりすまし取引」防止のために、クレジットカード会社は新しい試みをいろいろ開発しています。今は、VISAが開発した「3Dセキュア」と呼ばれるパスワード設定などの新システムが世界標準になりつつあります。
「CVC」「CVV」はセキュリティコードを指す
海外のショップで何かを購入しようという時に、ネット決済は便利です。その時に、「CVC Number」「CVV Number」の文字があったりします。これは、セキュリティコードを示すもので、国際ブランドによって呼び名が異なります。
- VISA …Card Verification Value「CVV Number」
- Mastercard …Card Verification Code 「CVC Number」
- American Express …Card Identification Number 「CID Number」
三者三様なのでまぎらわしいですね。海外通販の入力はとまどうことが多いかもしれませんが、セキュリティコードの呼び名を覚えておくとあわてずに済みます。「CVC」「CVV」と案内されていたら、セキュリティコードを探して入力しましょう。
カードの更新・再発行でセキュリティコードが変わる
クレジットカードのセキュリティコードは、変更になるタイミングがあります。カードが新しくなった時・再発行された時です。
- カードの有効期限が切れて、新しいカードが送られてきた
- カードの紛失や盗難により、再発行されて新しいカードになった
これらの場合、カード番号と共にセキュリティコードも新しくなります。オンラインショッピングをよくする人は、3ケタのセキュリティコードを覚えて入力する人も多いことでしょう。しかし、カードが新しくなってセキュリティコードも変わった場合、間違った入力を繰り返すと、不正利用の疑いをかけられてしまいます。
セキュリティコードがかすれてきた場合は?
セキュリティコードは小さな文字ということもあって、かすれて見えなくなってしまう場合もあります。この場合は、カードに記載されているカスタマーサービスに連絡をしましょう。カード再発行などの対策をしてくれます。