オリコからは複数のビジネスカードが発行されています。法人向けのビジネスゴールドカードである2枚を比べてみました。
オリコ EXは、個人事業主向けの for Biz “ S ” と法人代表者向けの for Biz “ M ”の2つ が用意されています。ここでは、法人向けカードの「EX Gold for Biz M」とオリコ Goldを比較します。
目次
- オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの比較
- どちらも年会費は2,200円、手頃な法人向けゴールドカード
- 高還元率のオリコ EX Gold for Biz
- オリコビジネスカード Goldのカード利用限度額は最大1,000万円
- VISAまたはMastercardを選べるオリコ EX Gold for Biz
- 国内・韓国・ハワイの空港ラウンジサービスが付帯
- 追加カード利用が便利なオリコビジネスカード Gold
- 発行対象「法人代表者」と「法人」の違い
- VISAまたはMasterCardのコンタクトレス決済
- オリコ EX Gold for Biz は本人確認書類だけで申し込みできる
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの比較
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold | |
---|---|---|
カードデザイン | ![]() |
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発行対象 | 法人代表者 | 法人 |
年会費(税込) | 2,200円 初年度無料 | |
支払い口座 | 法人口座 | |
追加カード | 3枚まで | 20枚まで |
追加カード年会費 | 無料 | 2,200円/枚 初年度無料 |
国際ブランド | ![]() ![]() |
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ショッピング利用枠 | 10万~300万円 | 10万円~1,000万円 |
支払い方法 | 1回、分割、据置一括* 半年賦併用、リボ |
1回、分割、据置一括* |
電子マネー | VISAタッチ決済 Mastercardコンタクトレス |
Mastercardコンタクトレス |
キャッシング | 不可 | |
旅行保険 | 国内 最高1,000万円 海外 最高2,000万円 |
|
ショッピング保険 | 年間最高100万円 | |
空港ラウンジサービス | 国内33空港・韓国・ハワイ | |
ポイントプログラム | 暮らスマイル | なし |
実質還元率 | 0.6%~1.1% | なし |
保証人 | 不要 | 代表者連帯保証 |
必要書類 | 本人確認書類 | 法人代表者の本人確認書類 登記事項証明書 or 法人の 印鑑登録証明書 |
締日と支払日 | 月末締め・翌月27日払い |
*据置一括払いとは、一定期間後に一括で支払う支払い方法です。
オリコ ビジネスカード Goldの必要書類は、利用枠300万円以上を希望の場合直近2期分の決算報告書も必要になります。
どちらも年会費は2,200円、手頃な法人向けゴールドカード
簡単に2枚の共通点から説明しましょう。両カードとも法人対象のゴールドカードであり、個人事業主は申し込むことができません。
年会費はどちらも初年度無料で、2年目から2,200円です。ビジネスゴールドカードの年会費はおおむね10,000円前後なので、かなりの安さです。一般カードに近い年会費でゴールドカードの特典が付帯する、コスパに優れたカードです。
両カードの付帯保険は共通です。海外旅行保険・国内旅行保険、ショッピング保険も同等です。補償額はあまり高い方ではありませんが、必要な保険は押さえられています。
高還元率のオリコ EX Gold for Biz
2枚のカードの大きな違いの一つに、ポイントプログラムがあります。オリコ EXでは「暮らスマイル」ポイントプログラムがありますが、オリコ Goldにポイントプログラムはありません。
ビジネスカードの標準的なポイント還元率はおよそ0.5%なのですが、オリコ EXは0.6%~1.1%という高還元率を誇ります。年間利用額によってポイント加算のシステムがあり、カード利用が多いほど還元率が高くなります。
オリコ EX Gold for Biz の年間利用額累計とステージごとの還元率
翌年のステージ | 翌年の実質還元率 | |
---|---|---|
50万円未満 | ノーマルステージ | 0.6% |
50万円以上 | ステージ50 | 0.85% |
100万円以上 | ステージ100 | 0.95% |
200万円以上 | ステージ200 | 1.1% |
オリコ EXのポイントプログラムは、年間の利用金額ごとにステージが設定されています。最初の年は、「年間利用50万円未満」のノーマルステージからのスタートです。
一年での利用額に応じて翌年のステージが決定し、EX Gold for Biz会員は20%ずつ加算されるので、年間利用額が200万円以上になると、翌年の還元率は最大の1.1%になります。ビジネスカードは個人向けクレジットカードよりも利用額が高額になりやすいため、高還元率の実現は案外簡単かもしれません。
還元率で選ぶビジネスカード – 還元ポイントが高い法人カード一覧
オリコビジネスカード Goldのカード利用限度額は最大1,000万円
オリコ Goldのメリットとして、「利用上限額が最高1,000万円」という点があります。ビジネスゴールドカードの利用枠は300万円前後という条件が多い中、ずいぶんと大きい利用枠です。一方でオリコ EXは、ゴールドの標準的な額である「10万~300万円」にとどまっています。
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldのカード利用枠
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold |
---|---|
10万~300万円 | 10万円~1,000万円 |
オリコ Goldは、設備投資などのために利用枠を大きめに用意しておきたい法人におすすめできるビジネスカードです。なお、300万円以上の利用枠を希望する際には2期分の決算書類を提出しなければならないので注意が必要です。
VISAまたはMastercardを選べるオリコ EX Gold for Biz
オリコ EXとオリコ Goldは国際ブランドの選択肢に違いがあります。オリコ EXはVISA とMastercardのどちらかを選べますが、オリコ GoldはMastercardだけです。
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの国際ブランド
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold |
---|---|
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国際ブランドとしての実力はVISAもMastercardも折り紙つきで、どちらを選んでも大きな差はありません。両者とも海外のほとんどのエリアで使うことができます。
VISAとMastercardを比較 – 2大国際ブランドの違いを分かりやすく
決済機能の他に、VISA とMastercard、それぞれの提供するビジネスサービスやゴールドサービスを使うこともできます。たとえば、Mastercardのダイニングサービスである「ダイニング by 招待日和」は、人気の高いビジネスゴールドサービスです。提携レストランを2名以上で予約すると、1名分のコース代金が無料になる優待特典を利用できます。
国内・韓国・ハワイの空港ラウンジサービスが付帯
ゴールドカードによく見られる付帯特典として、空港ラウンジサービスは評判の高いサービスです。どちらも国内の主要33空港の他、韓国の仁川国際空港とハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港のラウンジを利用することができます。
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの空港ラウンジサービス
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold |
---|---|
国内33空港・韓国・ハワイ |
以前はEX Gold for Bizの空港ラウンジサービスはありませんでしたが、2018年10月のスペック変更により、オリコ ビジネスカード Goldと同じく利用できるようになりました。空港で飲み物や軽食などのサービスや、資料作成等ができる環境も整っており、待機時間を有意義に使うことができます。
追加カード利用が便利なオリコビジネスカード Gold
オリコ EXとオリコ Goldは、追加カードの発行枚数規定が異なります。オリコ EXは追加カード3枚まで、本カードと合わせて4枚まで発行可能です。オリコ Goldは、最大20枚まで追加カードを発行できます。追加カードを持たせたい従業員が多い場合は、オリコ Goldが適しています。
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの追加カード発行
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold | |
---|---|---|
追加カード発行枚数 | 3枚まで | 20枚まで |
追加カード年会費 | 無料 | 初年度無料 2,200円/枚 |
追加カード利用枠設定 | 本カードの利用枠範囲内 | 追加カードごとに設定可能 |
ETCカード年会費 | 無料 |
オリコ EX は、追加カードは3枚までしか発行できません。追加カードの利用枠を個々に決めることはできないので注意が必要です。たとえば、一人がうっかり使いすぎてしまったために他のカードで決済できなくなってしまった…というケースもありえます。従業員カードを渡す前に利用ルールを定めておくことをおすすめします。
オリコ Goldのカード利用枠は、「1法人あたり」という設定になっており、利用可能額も高額です。最大1,000万円の利用枠を配分して、追加カードそれぞれに利用枠を設定することができます。従業員の経費使用状況を管理できて便利ですが、追加カード1枚ごとに2,200円の年会費がかかります。
発行対象「法人代表者」と「法人」の違い
オリコ EX とオリコ Gold は両カードとも法人用のビジネスカードですが、注意深く見ると「法人代表者」と「法人」という発行対象の差があります。オリコ EXは「法人代表者」、オリコGoldは「法人」が対象です。
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの発行対象による違い
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold | |
---|---|---|
発行対象 | 法人代表者 | 法人 |
契約の種類 | 個人契約 | 法人契約 |
追加カード年会費 | 無料 | 2,200円 初年度無料 |
案内通知 | 基本的に法人代表者宛 | カード使用者宛 |
追加カードの 利用枠設定 |
本カードの利用枠範囲内 | 追加カードごとに設定可能 |
必要書類 | 申し込み本人の確認書類 | 法人代表者の本人確認書類 登記事項証明書 or 法人の印鑑 登録証明書 |
オリコ EX は法人代表者に発行されるカードで、個人契約となります。必要書類は申し込み本人の確認書類(運転免許証など)だけで良く、法人確認書類は不要です。
オリコ Goldは、法人契約のカードです。追加カードは個別に利用枠を用意することができ、それぞれに年会費を支払います。申し込みには法人を証明する書類が必要です。
VISAまたはMasterCardのコンタクトレス決済
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの電子マネー
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold |
---|---|
VISAタッチ決済・Mastercardコンタクトレス | Mastercardコンタクトレス |
EX Gold for Biz Mは大幅な変更により、以前あった電子マネーの「iD」「QUICPay」が利用できなくなりました。国際ブランドをVISA、もしくはMastecardから選べるため、選択したブランドのコンタクトレス決済を利用することになります。
オリコ Gold も「Mastercardコンタクトレス」の決済サービスを利用できます。カードリーダーにかざすだけで支払いが可能ですが、国内での利用店舗が限られているのが欠点です。日本ではiDやQUICPayの決済方式が主流なので、なかなか普及率があがらないのです。
VISAのタッチ決済・Mastercardコンタクトレスは、日本を訪れる外国人にとって便利な決済システムです。増加する外国人観光客のために、対応店舗も増えてくるかもしれません。また、MastercardコンタクトレスはiD・QUICPayと違い、海外で使うことができます。
オリコビジネスカード Gold 2018年10月のスペック変更まとめ
オリコ EX Gold for Biz は本人確認書類だけで申し込みできる
オリコ EX とオリコ Goldは申し込みの際に必要な書類に違いがあります。オリコ EX は「申し込み本人の確認書類」だけとシンプルですが、オリコ Goldは法人確認書類も必要です。また、利用希望額によって必要となる書類もあります。
オリコ EX Gold for Biz M とオリコ ビジネスカード Goldの必要書類
オリコ EX Gold for Biz M | オリコ ビジネスカード Gold |
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先述したとおり、オリコ EX は発行対象が法人代表者という個人です。審査は個人に対して行われ、法人確認書類は必要としません。オリコ Gold は発行対象が法人です。法人について審査を行うため、登記事項証明書などを提出します。
また、オリコ Gold は1,000万円まで利用枠を設定できるカードですが、300万円以上の利用上限額を希望する場合には直近2期分の決算書が必要です。原則として設立3年目以降の法人であれば300万円以上の利用枠を希望できます。
審査難易度は、本人確認書類だけで申し込むことができるオリコ EXの方がやさしいと思われます。設立から間もない法人代表者でも比較的作りやすいと評判のビジネスカードです。