ラグジュアリーカードは、Mastercardの最高ランクカードです。ステータス性が高く、付帯特典が贅沢な一枚です。2017年から事業用口座の登録が可能になり、ビジネスカードとして利用できるようになりました。
ラグジュアリーカード チタン
ラグジュアリーカード ブラック
目次
- ラグジュアリーカードの特徴
- Mastercard最上位のビジネスカード
- 金属製カードに会社名・屋号の刻印も可能
- 高還元率のポイントプログラム
- メール対応も可能なコンシェルジュサービス
- 海外旅行傷害保険は最高1億2,000万円の補償
- トラベル特典 – プライオリティ・パスなどが付帯
- 海外空港ラウンジサービス、「プライオリティ・パス」が無料付帯
- 一流ホテルのアップグレードやアーリーチェックインが可能
- ダイニング特典 – 2名以上の予約でコース料理1名分が無料に
- 1名分が無料になるラグジュアリーダイニング
- レストランと指定の場所を送迎するラグジュアリーリムジン
- その他の特典 – 「映画鑑賞無料」「新生銀行のプラチナ会員」など
- 新生銀行の最上級ステータス、「新生プラチナ」
- 審査難易度は高いが開業・設立1年目でも入会可能
- ラグジュアリーカードを利用するメリットとデメリット
ラグジュアリーカードの特徴
ラグジュアリーカードは、国際ブランドMastercardの最上位カード、「World Elite Mastercard(ワールドエリートマスターカード)」として誕生しました。日本での発行は、アメリカに次いで世界で2番目です。
- Mastercard最高ランクのカードであり、非常にステータス性の高いカード
- 3段階のランクがあり、下位からチタン、ブラック、ゴールドの順
- 富裕層向けのハイクラスな特典やサービスが付帯
ゴールド、ブラック、チタンの比較
表示は税込料金
Mastercard最上位のビジネスカード
ラグジュアリーカードは2016年に日本での発行が始まりました。2017年11月にはビジネス用口座の取り扱いを開始。個人口座用・事業口座用の2枚を同時に持つことも可能です。申し込み対象は個人事業主・法人代表者です。
「ラグジュアリー」の名の通り、付帯特典はたいへん贅沢です。個人用のラグジュアリーカードとスペックはほぼ変わらず、「ビジネスカード特典」というようなものは特にありません。
ラグジュアリーカードで注意しなくてはならない点は、カードランクです。「特徴」のところで述べたように、一般的によく知られたカードランクと違うので注意が必要です。下位からのランクは以下のような順になっています。
- チタン 年会費55,000円
- ブラック 年会費110,000円
- ゴールド 年会費220,000円
年会費はいずれも高額です。一番下のチタンであっても、他社のビジネスプラチナカード水準です。なお、ビジネスカードとして利用する場合は、どのカードもインビテーション(招待)は不要です。
金属製カードに会社名・屋号の刻印も可能
ラグジュアリーカードが他カードと異なる大きなポイントに、金属製のカードであることが挙げられます。触れると冷たく重みがあり、通常のプラスチックカードとは質感が違います。レストランやホテルでの会計時に一目置かれることは間違いありません。
カードが発行されると、宝飾品のように箱で届きます。金属プレート加工の技術は特許を取得しているとのこと。ビジネスカードでは、会社名・屋号名の刻印も可能です。
高還元率のポイントプログラム
ラグジュアリーカードは毎月の利用金額に対してポイントが貯まり、業界最高レベルのポイントプログラムになっています。月間請求金額1,000円につき2~3ポイント、ブラックカードはさらに利用明細2,000円毎に1ポイントが加算されます。
還元率の比較
還元率 | ポイントプログラム | |
---|---|---|
チタン | 1% | 月間請求合計金額 1,000円につき2ポイント |
ブラック | 1.25% | 月間請求合計金額 1,000円につき2ポイント さらにご利用明細2,000円毎に1ポイント加算 |
ゴールド | 1.5% | 月間請求合計金額 1,000円につき3ポイント |
すべての決済方法で通常のショッピング利用と同様の還元率となっていて、Apple PayやSuicaチャージでもポイントが貯まります。オリジナル商品やワイン、お買い物券など多彩な賞品交換ができ、様々な用途に利用できます。
メール対応も可能なコンシェルジュサービス
ラグジュアリーカードの「グローバル・コンシェルジュ」は、メールでの依頼も受け付けてくれるという特徴があります。海外では国際電話のやりとりが不安定な場合もあり、メールが使えれば依頼もスムーズです。もちろん、24時間・365日対応です。
コンシェルジュに依頼できる内容は多彩です。ホテルの手配や飛行機のチケット予約などの他、以下のような相談にも対応してもらえます。
- 接待や会食のレストラン選定、予約
- 取引先への手土産や花などの手配
- 旅行の企画や情報提供、ゴルフ場の予約
- イベント、観劇、美術館などのチケット手配
本人確認は電話番号と生年月日だけでOKです。専任のコンシェルジュがいつでも対応してくれ、自動音声の受け答えなどもありません。
海外旅行傷害保険は最高1億2,000万円の補償
ラグジュアリーカードの海外旅行傷害保険は、ビジネスカードでトップクラスの1億2,000万円の補償となっています。国内旅行傷害保険も、最高1億円の補償です。
国内旅行傷害保険 最高補償額 |
海外旅行傷害保険 最高補償額 |
航空機遅延保険 補償額 |
ショッピング保険 年間最高補償額 |
---|---|---|---|
1億円 (利用付帯) |
1億2,000万円 (自動付帯) |
2万円~4万円 (国内:利用付帯 海外:自動付帯) |
300万円 |
国内旅行は利用付帯となっており、旅行費用などをカード支払いしていることを条件に最高1億円の補償が得られます。海外旅行保険は自動付帯となっているため、カードを所持していれば保険が適用されます。
航空機遅延保険は、飛行機が遅延したり欠航したりした場合に損害を補償する保険です。国内・海外旅行で適用対象となっています。
航空機遅延保険は、手荷物が紛失・盗難した場合も適用されます。たとえば、飛行機が遅れて乗り継ぎできず、一泊した場合は宿泊費として最高2万円が、手荷物が盗まれて衣類などを一式買うことになった場合は最高4万円が支払われます。
トラベル特典 – プライオリティ・パスなどが付帯
ラグジュアリーカードには最上位カードにふさわしいさまざまな付帯特典があります。まずは旅行関連で利用できる特典から紹介しましょう。
サービス内容 | チタン | ブラック | ゴールド | |
---|---|---|---|---|
プライオリティ・パス | 海外空港ラウンジサービス | ○ | ○ | ○ |
国内空港ラウンジサービス | 全国主要空港28ヶ所、ホノルル | ○ | ○ | ○ |
ラグジュアリーホテル優待 | 世界のホテルのアップグレード | ○ | ○ | ○ |
The Ryokan Collection | 日本旅館、小規模ホテルの優待 | ○ | ○ | ○ |
国際線手荷物宅配無料 | 出入国時、最大3個まで無料 | ○ | ○ | ○ |
ハワイアン航空上級会員 | 「Pualani Gold」特典利用可 | ✕ | ○ | ○ |
この他、空港リムジンサービスや海外手荷物配達サービスなども付帯します。ポイントをマイルに移行することも可能です。主なサービスについてもう少し詳しく説明します。
海外空港ラウンジサービス、「プライオリティ・パス」が無料付帯
プライオリティ・パスは海外空港のVIP用ラウンジを利用できる会員制サービスです。対象となるラウンジは世界1,300カ所以上。海外出張の多い人であればメリットの大きい特典です。
プライオリティ・パスを利用するには申し込みが必要です。ラグジュアリーカードの付帯特典では、「プレステージ会員」に年会費無料で入会できます。(通常は年会費約45,000円)プライオリティ・パスの発行は、申し込み後約10日ほどかかります。
プライオリティ・パスの利用には、航空会社や座席による条件などはありません。VIP専用ラウンジのため室内はぜいたくな造りになっており、アルコール類や温かい食事の用意もあります。
一流ホテルのアップグレードやアーリーチェックインが可能
グローバルラグジュアリーホテル優待を使うと、ホテルの部屋のアップグレード、アーリー・チェックイン、レイト・チェックアウトなどの優待特典を受けられます。
利用できるのは、世界3,000以上の施設です。以下は、対象となっているホテルの一例です。
- マンダリンオリエンタルホテルグルーブ
- ザ・ペニンシュラホテルズ
- ウォルドーフ・アストリア・ホテル&リゾート
- コンラッド・ホテルズ&リゾーツ
- ザ・リッツ・カールトン
ダイニング特典 – 2名以上の予約でコース料理1名分が無料に
国内・海外で利用できるダイニング優待です。後述する「ラグジュアリーリムジン」は、レストランサービスではありませんが、接待などでレストランを利用した際に便利な特典です。
サービス内容 | チタン | ブラック | ゴールド | |
---|---|---|---|---|
ラグジュアリー ダイニング |
2名以上の予約で1名分無料 | ○ | ○ | ○ |
ラグジュアリー グローバル ダイニング |
世界のレストラン優待 ドリンクサービス等 |
○ | ○ | ○ |
カフェ・ワインバー 優待 |
World Wine Bar 、カフェSign にて ドリンク無料等 |
○ | ○ | ○ |
ラグジュアリー テーブル |
予約困難なレストランの予約 | ○ | ○ | ○ |
ラグジュアリー リムジン |
対象レストラン~指定場所送迎 | ✕ | ○ | ○ |
ラグジュアリー アップグレード |
提携レストランでのコース料理 アップグレード等 |
○ | ○ | ○ |
テイスティング イベント |
会員限定イベントに招待 | ✕ | ○ | ○ |
1名分が無料になるラグジュアリーダイニング
ラグジュアリーダイニングは、2名以上で提携レストランのコース料理を予約した場合、1名分が無料になる特典です。厳選された全国約200店舗で、所定のコース料理をオーダーした場合に優待が受けられます。コースの料金は1万円以上ということが多いため、接待などで一回でも利用すると大きな経費節減となります。
レストラン優待には他にも、人気レストランでのコース料理のアップグレードや、カフェバー・ワインバーでのドリンク無料などの特典もあります。会員限定のテイスティングイベントも月1回開催しており、仕事帰りにシャンパンやワインのテイスティングを楽しむこともできます。
レストランと指定の場所を送迎するラグジュアリーリムジン
対象のレストランと指定の場所をリムジンで送迎するサービスです。大切なお客様のために利用すると、かなりの好印象になるでしょう。
利用できる地域は今のところ東京23区と関西・近畿圏に限定されていますが、今後サービスを拡充していくようです。予約困難と言われる名店、一流のレストランなどが対象店舗になっています。
その他の特典 – 「映画鑑賞無料」「新生銀行のプラチナ会員」など
ラグジュアリーカードは、仕事や毎日の暮らしに役立つ特典も多数用意しています。「映画館無料」「美術館無料」といったサービスは、カードランクにより内容が多少異なります。
サービス内容 | チタン | ブラック | ゴールド | |
---|---|---|---|---|
ゴルフ場手配 | 国内外の有名ゴルフ場手配 | ○ | ○ | ○ |
全国映画館優待 | TOHOシネマズの 映画鑑賞無料 |
月1回 | 月2回 | 月3回 |
国立美術館無料鑑賞 | 国立新美術館等の鑑賞無料 | ✕ | ✕ | ○ |
新生銀行プラチナステータス | 振込手数料月10回無料等 | 〇 | 〇 | 〇 |
プライベートジム優待 | 「Club100」会員向け優待 プログラム |
✕ | ✕ | ○ |
家事代行サービス優待 | 「ミニメイド・サービス」 割引 |
○ | ○ | ○ |
名医紹介サービス | 「クリンタル」年4回名医を 無料紹介 |
✕ | ○ | ○ |
新生銀行の最上級ステータス、「新生プラチナ」
ラグジュアリーカードのオリジナルの特典として、新生銀行の上級会員資格「新生プラチナ」の提供があります。この資格は通常、「総資産2,000万円以上」などの条件を満たさなくては得ることができません。
「新生プラチナ」ステータスで利用できる主な特典として、以下のようなものがあります。
- 他行宛振込手数料が月10回無料(11回目以降は1回あたり105円に)
- 海外送金手数料が月1回無料
- 円定期預金を年0,02%に優遇(2020年1月時点)
- 外貨為替手数料優遇(米ドルの場合、1ドルあたり最大53%オフ)
定期的に海外へ円や外貨を送金する場合にお得な特典です。この他、住宅ローンの手数料割引やプラチナ専用ダイヤル、カスタマーサポートも利用できます。
審査難易度は高いが開業・設立1年目でも入会可能
事業用口座決済用であれば、いずれのカードも公式サイトから申し込むことができます。申し込み資格は「満20歳以上の法人、団体等の代表者もしくは役員」とあるだけです。ハイステータスなカードだけあって審査基準は非常に高いと予想されます。
審査は申し込み本人に対して行われます。法人の場合でも法人代表者(個人)が審査対象です。業績や業歴などについては重視されません。設立1年目のスタートアップ企業や個人事業主も申し込みが可能です。
発行日数は、申し込みから最短5営業日程度となっています。
ラグジュアリーカードを利用するメリットとデメリット
ラグジュアリーカードの最大のデメリットは高額な年会費や審査基準の高さです。しかし、それにふさわしいテータス性の高さと豪華な付帯特典があります。
メリット | デメリット |
---|---|
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なお、ラグジュアリーカードの魅力の1つと言える金属製カードですが、場合によってはデメリットになることがあります。精算機などの機械で利用できないケースがあるとのことです。
金属製カードを見慣れない店員も少なくないため、会計がスムーズに行われないこともあります。また、カード自体が重いのも人によってはマイナスポイントです。
ラグジュアリーカードのその他の特徴
- 締日は毎月5日、支払日は翌月27日
- 個人用カードとダブルで所持している場合はポイント合算が可能
- HISの「CLASS ONE」で限定航空券やツアーを予約可能
- 電子マネーQUICPayに対応、Apple Payに登録可能
- ポイントのマイル交換可能(JAL・ANA)交換手数料無料