三菱UFJニコスが発行するビジネスカードは、「MUFGカード ビジネス」と言います。一般カードと、ゴールドカードである「ゴールドプレステージ」の2つがあります。
目次
MUFGカード ビジネスの特徴
MUFGカード ビジネスは三菱UFJ銀行系列のビジネスカードです。
- 三菱UFJ系列のカードで、VISA・Mastercardの2枚持ちが可能
- ポイント優遇制度により還元率アップ
- 原則として黒字決算が申し込み条件
法人または個人事業主に発行され、国際ブランドVISAとMastercardの「2枚持ち」ができるカードとなっています。
一般カード・ゴールドカードの比較
MUFGカード ビジネスの一般カードは、年会費が安価なかわりに付帯サービスがつかないシンプルなビジネスカードです。ゴールドになると、旅行保険・ショッピング補償、空港ラウンジサービスを利用できます。
VISA、Mastercardの「2枚持ち」が可能なビジネスカード
MUFGカード ビジネスは、国際ブランドのVISAとMastercardを選ぶことができます。どちらか一方を申し込むことも、両方のカードを申し込むことも可能です(デュアル発行)。2枚申し込む場合は、年会費が割安になります。
デュアル発行の年会費(税抜)
一般 | ゴールド | |
---|---|---|
VISAまたはMastercard(1枚) | 1,250円 | 10,000円 |
VISAとMastercard同時申し込み(2枚) | 1,500円 | 12,000円 |
国際ブランドのVISAとMastercardは、世界で通用する決済ブランドです。VISAは世界1位の購入取引数を誇り、Mastercardは第2位です。どちらも世界での加盟店数が非常に多く、この2ブランドを所持していれば渡航先でも困ることはほとんどないでしょう。なお、デュアルスタイルでは、付与ポイントを合算して利用することができます。
カード利用額によりポイントアップ制度あり
MUFGカード ビジネスは、三菱UFJニコスの「グローバルポイント」のサービスを利用できます。このポイントプログラムには「グローバルPLUS」というポイントアップのしくみがあります。
グローバルPLUSは1年間のショッピング利用金額によって、翌年度の付与ポイントが加算される優待特典です。毎年11月~翌年10月の請求分が対象になり、一般カードとゴールドプレステージで加算率は異なります。
カード利用額ごとの翌年度のポイント加算率
一般 | ゴールド | |
---|---|---|
年間100万円以上のショッピング利用 | 20%加算 | 50%加算 |
年間50万円~100万円未満のショッピング利用 | 10%加算 | 20%加算 |
年間50万円未満のショッピング利用 | 加算なし | 加算なし |
MUFGカード ビジネスのポイント実質還元率は0.5%で、ビジネスカードの標準的な還元率と同率です。しかし、このポイント加算が入れば還元率は高くなります。ゴールドプレステージでの年間ショッピング利用額が100万円以上の場合、ポイント50%分が加算されます。これにより、還元率は0.75%までアップします。
事業経費で年間100万円以上を使うのは、それほど難しいことではありません。ひと月でだいたい8万4,000円のカード利用があれば利用額は100万円以上となります。一般カードで20%、ゴールドで50%のポイント加算が得られます。
貯めたポイントは楽天ポイント、Tポイントなどの他社のポイントに移行することも可能です。JALマイルに移行すれば、出張の航空費に充てることもできます。
ゴールドでは指定の「アニバーサリー月」にポイント2倍
ゴールドカードには、グローバルPLUSの他にゴールド限定特典に「アニバーサリーポイント」があります。指定したアニバーサリー月(記念月)のショッピング利用で獲得ポイントが2倍になるというサービスです。
アニバーサリー月は入会時に任意で決められます。指定しなければ誕生月がアニバーサリー月になります。ポイント2倍サービスをフルに活用したいのであれば、年度末など最も経費を使う月を指定しておくとお得です。
ゴールドには国内・ホノルルの空港ラウンジサービスが付帯
MUFGゴールドには空港ラウンジサービスが付帯します。利用できるラウンジは国内の主要32空港・36か所の空港ラウンジと、ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル)です。
フリードリンクのほか、Wi-Fi環境の整った専用の空港ラウンジを無料で利用できます。国内出張の多い方に便利なサービスであり、ゴールドのステータス性を感じる特典です。
ゴールドのみ旅行保険、ショッピング保険などが付帯
MUFGカード ビジネスは、ゴールドプレステージになるとさまざまな付帯保険が利用できるようになります。国内・海外旅行傷害保険、ショッピング保険、そして国内航空機遅延保険が付帯します。
MUFGカード ゴールドプレステージの付帯保険
国内旅行傷害保険 | 海外旅行傷害保険 | ショッピング保険 | 国内航空機遅延保険 |
---|---|---|---|
最高5,000万円 (利用付帯) |
最高5,000万円 (自動付帯) |
年間限度額300万円 | 最高2万円 |
保険の適用条件は、国内旅行傷害保険が利用付帯、海外旅行傷害保険が自動付帯となっています。
ショッピング保険の補償額は年間で300万円です。国内・海外での身近なショッピングから高価な商品について、購入日から90日間の補償があります。
国内航空機遅延保険は、旅行中の航空便や預けた手荷物の遅延などによる負担を補償します。乗り換えに間に合わず必要となった宿泊費や食事代、手荷物が盗難にあったことで購入することになった衣料費などに対して、最高2万円が支払われます。
年会費1,250円の一般カードには付帯保険が一切つかない
MUFGカード ビジネスの一般カードの年会費は1,250円です。これはビジネスカードの標準的な金額で、手頃な料金と言えます。年会費が安い分、保険などの付帯サービスがつきません。
しかし、年会費が同額である他のビジネスカードを見てみると、旅行保険やショッピング保険が付帯するものも複数発行されています。同じ年会費なのであれば、付帯サービスの良いものを選びたくなるでしょう。また、初年度年会費無料という特典のあるカードもあります。
年会費1,000円台のビジネスカードの付帯保険
年会費 (税抜) |
国内旅行 障害保険 |
海外旅行 障害保険 |
ショッピング保険 | |
---|---|---|---|---|
JCB法人カード | 1,250円 初年度無料 |
最高3,000 万円 |
最高100万円 | |
三井住友ビジネスカード for Owners | 1,250円 初年度無料 |
なし | 最高2,000 万円 |
最高100万円 |
三井住友ビジネスカード | 1,250円 | なし | 最高2,000 万円 |
最高100万円 |
MUFGカード ビジネス | 1,250円 | なし | ||
UC法人カード | 1,250円 | なし |
申し込み資格は「業歴3年以上で、2期連続黒字決算」
MUFGカード ビジネスの申し込み資格は、他のビジネスカードよりもやや厳しくなっています。「原則として黒字決算」という条件です。
MUFGカード ビジネスの申し込み資格
- 一般カード 原則として黒字決算
- ゴールドプレステージ 原則として業歴3年以上、2期連続黒字決算
ビジネスカードの審査基準としては、「設立・開業3年」「連続黒字決算」という目安があると言われてきました。つまり、事業実績がしっかりしていて返済能力があれば審査に通るということです。とはいえ、申し込み資格にこれらの点を明確に出しているビジネスカードは多くはありません。2年間事業を継続できて、毎年黒字を計上している事業はそれほど多くはないのです。
今は、申し込み本人の信用情報を審査対象とするビジネスカードが増えています。このタイプのビジネスカードでは、設立・開業間もない場合でも入会が可能です。中には、「事業が赤字でも申し込める」というカードもあります。
MUFGカード ビジネスは、審査が厳しいカードと言えます。ただし、入会申し込み時に「決算書」や「確定申告書」を求められるわけではありません。申し込み基準に「原則として」という言葉が付いているため、規定の基準に届かなくても入会できる可能性があります。
業績に自信がない場合は、個人審査を重視するビジネスカードを検討した方が無難です。申し込み本人の審査により発行されるビジネスカードは少なくありません。
MUFGカード ビジネスを利用するメリットとデメリット
MUFGカード ビジネスは三菱UFJ銀行系列のビジネスカードです。堅実で安定性があるカードであり、ステータス性も低くはありません。
メリット | デメリット |
---|---|
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MUFGカード ビジネスで一番気がかりな点は、申し込みのハードルが高いところです。ただし、「黒字決算」という条件を満たしていなくても、業績が上り調子であれば入会の見込みはあります。
ポイント還元率は平均レベルなのですが、ポイント優遇制度が用意されているので、実際にはバックが大きくなります。カード利用額が大きいほどポイント付与も大きくなり、経費節減も期待できます。年会費コストはそこそこですが還元率が高いので、コスパの良いカードと言えるでしょう。