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脱サラから個人事業の開業まで

2020/09/28

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脱サラから個人事業の開業まで

脱サラをして個人事業を始める場合、いくつかの「やらなきゃいけないこと」と「やったほうがいいこと」があります。例えば、社会保険の手続きや開業書類の提出に始まり、屋号の決定や事務所の選定まで。できるだけ余裕を持って取り掛かりましょう。

開業までの大まかな流れ

脱サラしてから個人事業を開業するまで、大まかな流れに沿って「やらなきゃいけないこと」をまとめると、以下のようになります。

やらなきゃいけないこと 内容
離職直後 前社から必要書類を受け取る 退職した会社から手続きに必要な書類を受け取る
国民年金に加入する 厚生年金を脱退して、国民年金に加入する
国民健康保険に加入する 健康保険を脱退して、国民健康保険へ加入する
開業準備 開業日を決める 開業届に記載する、事業の開業日を決める
事務所などの場所を決める 主に事業を行う事務所や店舗などを決める
事業に必要な許認可を得る 事業内容に応じて行政機関から許認可を得る
開業届の提出

基本的に開業のタイミングは自由です。しかし、特に離職の前後などでは期限がタイトな手続きも多いため、在職時からある程度スケジュールのイメージを持って動き始められると良いでしょう。

離職後に「やらなきゃいけないこと」

個人事業の開業に向けて、会社などを辞めてから必ず行うことは、主に以下の3つです。

  • 前社から必要書類を受け取る
  • 国民年金に加入する
  • 国民健康保険に加入する

それぞれの項目について、以下で詳しく説明します。

前社から必要書類を受け取る

離職の際に受け取る書類は、その後の開業に向けた手続き等で必要になる場合があります。中でも、以下の書類は必ず受け取り、なくさずに保管しておきましょう。

  • 離職票
  • 年金手帳
  • 健康保険資格喪失証明書
  • 源泉徴収票

離職票

離職票とは、退職を証明するための書類です。国民年金や国民健康保険への加入、失業手当の受給などの際に必要になります。離職票の発行には多くの場合、退職日から2週間ほどかかります。手続きの期限に間に合わない場合は「退職証明書」等で代用しましょう。

年金手帳

国民年金などに加入する際は、年金手帳が必要になります。会社が保管している場合は、返却してもらいましょう。会社員時代に加入していた厚生年金からの脱退手続きは、基本的に会社側が行います。

健康保険資格喪失証明書

健康保険資格消失証明書は、会社員時代に加入していた健康保険から脱退したことを証明する書類です。国民健康保険などに加入する際、必要になります。それまで加入していた健康保険の脱退手続きに関しては、基本的に会社側が行います。

源泉徴収票

年の途中で離職した場合、その年の給与は年末調整を受けられません。そのため、所得税の還付を受けるためには、源泉徴収票をもとに確定申告をする必要があります。また、この申告は、離職した翌年以降5年以内であれば行うことができます。

国民年金に加入する

国民年金とは、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人に加入が義務づけられている公的年金制度です。会社などを辞めて個人事業を始める場合は、それまで加入していた「厚生年金」を脱退し、国民年金に加入し直さなくてはなりません。

国民年金の加入手続きは、住所地の役場で、原則として退職の翌日から14日以内に行います。なお、うっかり遅れてしまっても手続きは可能です。

また、厚生年金と違い、国民年金には「扶養」という制度がありません。そのため、これまで厚生年金の被扶養者として保険料の支払いを免除されていた配偶者も、同時に国民年金への加入が必要です。夫が厚生年金の被保険者として妻を扶養していた場合、以下のようなイメージになります。

厚生年金の扶養が国民年金ではなくなるイメージ

国民健康保険に加入する

すべての国民は、公的な医療保険制度のいずれかに加入することを義務づけられています。会社などを辞めて個人事業を始める場合は、それまで加入していた「被用者保険」を脱退し、以下のいずれかの形で公的医療保険に加入しなくてはなりません。

  • 国民健康保険に加入する
  • 被用者保険の任意継続をする
  • 被用者保険の被扶養者になる

自営業者の大部分は「国民健康保険」に加入していますが、いずれを選択しても、受けられる給付の内容などはほとんど変わりません。よくわからなければ、多くの自営業者と同じように国民健康保険へ加入しておけばOKです。

国民健康保険の加入手続きは、国民年金と同様に、住所地の役場で、退職の翌日から原則14日以内に行います。

開業準備で「やらなきゃいけないこと」

離職後の各種手続きが完了したら、いよいよ開業の準備に移ります。開業準備の際に「やらなきゃいけないこと」と「やったほうがいいこと」は、主に以下のようになります。

やらなきゃいけないこと やったほうがいいこと
開業準備
  • 開業日を決める
  • 事務所等の場所を決める
  • 事業に必要な許認可を得る
  • 屋号を決める
  • 事業用の銀行口座を作る
  • 印鑑や名刺などを作る

開業日を決める

開業届には開業日の記入欄があり、ここに記入した日付が正式な開業日となります。あまり細かな決まりはなく、実際に売上が発生する以前であれば、基本的に日付は自由です。ただし、原則として開業届は開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

また、開業日から2ヶ月以内に提出する必要がある「青色申告承認申請書」など、開業日によって提出期限が変化する申請書類もあります。各種手続きのスケジュールを把握した上で、開業日を決定しましょう。

事務所等の場所を決める

開業届には、事業所等の住所の記入欄があります。納税地(自宅の住所など)以外に、事務所や店舗などがある場合はここに記入します。また、業種によっては、事業に必要な許認可を得る際に、事務所や店舗の確認が必要になります。

事務所の設置に関しても、様々な選択肢があります。自宅をそのまま事務所として使用するケースや、貸事務所を借りるケース。また近年では、すでに設備の整った「レンタルオフィス」などを利用するケースも。事業内容に合う、効果的な事務所選びをしましょう。

最初のうちは、自宅兼事務所として始める人が多いです。別途、事務所や店舗が必要ない場合はそれでOKです。

必要な許認可を得る

事業内容によっては、開業の際に、行政機関からの許認可が必要になる場合があります。許認可には、主に「届出」「登録」「認可」「許可」「免許」の5種類があり、事業内容によって管轄する行政機関が異なります。

許認可を必要とする業種の例

許認可の種類 事業内容 申請先
届出 理美容業 保健所
有料駐車場業 市区町村
登録 旅行代理店業 都道府県
倉庫業 運輸局
認可 自動車運転代行業 警察署
保育所 都道府県
許可 レストラン 保健所
建設業 都道府県
免許 酒の製造・販売・卸業 税務署
不動産業 都道府県

開業準備で「やったほうがいいこと」

開業準備に関して、開業届に記載が必要なこと以外は、基本的に必須の要件ではありません。しかし、今後の事業をより円滑に進めていくため、やったほうがいいことがあります。

やらなきゃいけないこと やったほうがいいこと
開業準備
  • 開業日を決める
  • 事務所等の場所を決める
  • 事業に必要な許認可を得る
  • 屋号を決める
  • 事業用の銀行口座を作る
  • 印鑑や名刺などを作る

屋号を決める

個人事業の「屋号」とは、法人でいう「社名」に当たるものです。ただし個人事業の場合、屋号の設定は必須ではありません。設定しなくても良いのです。

店舗を持つ事業などの場合は、その店舗名をそのまま屋号とするのが一般的です。フリーランスなどの場合は、屋号を設けず、そのまま個人名で活動するパターンも多いです。事業の目的に合わせて、効果的な屋号を考えましょう。

事業用の銀行口座をつくる

事業用の銀行口座を作っておくことで、プライベートと事業の収支が区別しやすくなるなどといったメリットがあります。また、この際に口座の名義を「個人名+屋号」のようにしておくことで、取引先とのやり取りも円滑に進められます。

ビジネスカードをつくる

個人事業主や法人が事業用に使うクレジットカードのことを「ビジネスカード」と呼びます。個人用のカードとは区別され、ビジネス用ならではの特典が付くなど、いくつかのメリットが得られます。事業用の口座開設と並んで、検討すると良いでしょう。

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印鑑や名刺などをつくる

個人事業の場合、事業用の印鑑は必須ではありません。開業届などを提出する際も、個人の印鑑のみでOKです。ただし、契約書などを交わす機会の多い事業の場合、事業用の印鑑があったほうが何かと便利です。必要に応じて準備しましょう。

名刺の作成も、必須ではありません。しかし、名刺は非常に重要な営業ツールです。開業準備の段階から用意しておくことをおすすめします。

開業届を提出する

開業の準備が整ったら、いよいよ開業届を提出して正式に事業を始めましょう。一般的に言う「開業届」とは、以下の2つの書類をまとめた総称です。事業開始申告書の画像は、例として東京都主税局のものを使用しています。

個人事業の開業・廃業届出書 事業開始等申告書
(届出の名称は地域によって異なる)
様式 個人事業の開業・廃業届出書 事業開始等申告書
提出先 住所地を管轄する税務署 住所地の都道府県税事務所
提出期限 開業から1ヶ月以内 開業から15日以内

開業届とは、ざっくり言うと、税金を正しく納めるための届出です。個人事業を行う上で納めるべき税金には、国税と地方税の2種類があるため、国と都道府県の両方に届出が必要になるというわけです。

なお、開業に際して提出すべき書類は、開業届だけではありません。条件に応じて、その他の届出が必要になる場合や、しかるべき申請をしておくことで、節税面のメリットに繋げられる場合などがあります。詳しくは以下で説明していきます。

個人事業の開業までに「やらなきゃいけないこと」まとめ

やること 必要書類など
離職直後 前社から必要書類を受け取る
  • 離職票
  • 年金手帳
  • 健康保険資格喪失証明書
  • 源泉徴収票
国民年金に加入する
  • 年金手帳
  • 離職票など(退職の証明書)
国民健康保険に加入する
  • 健康保険資格喪失証明書
  • 離職票など(退職の証明書)
開業準備 開業日を決める 特になし
事務所などの場所を決める 特になし
事業に必要な許認可を得る 許認可の種類によって異なる
開業届の提出

最後に、会社を退職してから個人事業を開業するまでに「やらなきゃいけないこと」と必要書類などを時系列でまとめました。必須の要件を把握し、不足なく準備できるようにしましょう。

 
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