基礎控除とは?
- 「基礎控除」は、所得控除の1つ
- 合計所得2,500万円以下の人が適用できる
- 控除額は基本48万円
所得控除とは?
- 「所得控除」は、所得から差し引くことができる金額のこと
- 基本的には所得控除の金額が大きいほど、節税に繋がる
- 基礎控除の他にも10種類以上ある(例:社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除)
合計所得とは?
基礎控除の控除額【一覧】
基礎控除の控除額は、納税者本人の合計所得に応じて、以下のように決まります。合計所得が2,400万円以下の人なら、一律で48万円が控除されるわけです。
合計所得金額 | 控除額 |
---|---|
2,500万円超 | 0円 |
2,450万円超2,500万円以下 | 16万円 |
2,400万円超2,450万円以下 | 32万円 |
2,400万円以下 | 48万円 |
基礎控除を適用するには
基礎控除を適用するには、所得税の確定申告をする際に、確定申告書の「基礎控除」の欄に控除額を記入するだけでOKです。控除額の記入を忘れると、基礎控除が適用されないので注意しましょう。
基礎控除は住民税にも適用できる
- 住民税の場合、基礎控除の控除額は基本43万円
- 所得税の確定申告を済ませていれば、自動的に適用される
確定申告を済ませた人は、住民税を自分で計算する必要がありません。確定申告をすると、そのデータを元に、自治体が自動的に住民税を計算し、納付すべき税額を教えてくれるからです。
合計所得が48万円以下のときはどうなる?
合計所得が48万円以下(基礎控除額以下)のときは、確定申告をしなくても問題ありません。「合計所得 < 所得控除(基礎控除を含む)」となる人には、確定申告の義務がないからです。>> 確定申告が必要な方(④の1)- 国税庁
例:合計所得が30万円の場合
赤字の場合は青色申告をするとお得!
- 合計所得が赤字の場合、青色で確定申告を行うとオトク
- 赤字を翌年以降3年間繰り越し、黒字から差し引いて節税ができる
>> 青色申告では赤字の繰り越しができる – 青色申告のメリット・デメリット
【補足】基礎控除額の改正について
令和2年より、基礎控除が以下のように改正されています。合計所得2,400万円以下の人は、控除額が10万円増加しました。一方で2,400万円を超えると、控除額が段階的に減っていきます。
所得税 | 住民税 | |||
---|---|---|---|---|
合計所得金額 | (改正前) | 改正後 | (改正前) | 改正後 |
2,500万円超 | 38万円 | 0円 | 33万円 | 0円 |
2,450万円超 2,500万円以下 | 16万円 | 15万円 | ||
2,400万円超 2,450万円以下 | 32万円 | 29万円 | ||
2,400万円以下 | 48万円 | 43万円 |
まとめ
基礎控除の重要ポイント
- 「基礎控除」は、所得控除の1つ
- 合計所得2,400万円以下の人は48万円の控除を適用できる
- 確定申告書の「基礎控除」の欄に控除額を記入するだけで、適用される
- 所得税と住民税に適用できる
なお48万円分、まるごと税金が少なくなるという訳ではありません。基礎控除は所得控除の1つであり、以下のタイミングで差し引かれます。
基礎控除は、必要最低限の生活を守るために設けられているものです。合計所得2,400万円以下の人は、満額を適用できますが、申告書への記入漏れには注意しましょう。