ステータス性の高いビジネスカードは、一般に年会費も高額です。負担にならない年会費で、ステータス性も満足できるビジネスカードがあれば使いやすいですね。カードランクごとのスペックの相場など、ステータス性を判断する目安もあわせて説明します。
目次
年会費が手頃でステータス性もあるビジネスカード
コスパが良く、ステータス性もそれなりに高いビジネスカードとして、3枚をピックアップしてみました。各カードの詳細については、後で紹介します。
オリコ EX Gold | ライフゴールド ビジネス |
セゾンプラチナ | |
---|---|---|---|
カードデザイン | |||
年会費(税込) | 2,200円 初年度無料 |
2,200円 初年度無料 |
22,000円 |
国際ブランド | |||
カードランク | ゴールド | ゴールド | プラチナ |
セゾンプラチナは、年間で200万円以上カードを利用した場合、翌年の年会費が11,000円になります。
カードのステータス性を判断するポイント
ステータス性の高いカードを選ぶにあたっては、以下の3点をチェックしてみてください。
- カードのランク(一般、ゴールド、プラチナ)
- カードの決済ブランド(VISA、Mastercard、American Expressなど)
- カードのデザイン
一般カードよりも「ゴールド」や「プラチナ」などのカードが高価であることはよく知られているので、カードランクはステータス性に直結すると言えます。
カードブランドとは、「VISA」や「American Express」といったカードの決済ブランドのことです。この決済ブランドが、カードのステータス性を左右する一因となります。American Expressはかねてより高級志向の国際ブランドなので、このブランドのカードの年会費は比較的高く、ステータス性が高いことが知られています。
カードデザインも重要な要素です。洗練されたカードデザインであれば、利用者自身のセンスにも評価を得られます。シンプルな券面、ゴールドやプラチナのカラーには高級感があります。
ゴールド、プラチナカードの標準的なスペックと比較する
一般カード、ゴールドカード、プラチナカードは、具体的にどう異なるのでしょうか。おおよそ標準的な年会費、利用限度額を紹介します。
ビジネスカードにおけるカードランクごとの基本情報
一般(クラシック) | ゴールド | プラチナ | |
---|---|---|---|
年会費 | 1,000円台 | 10,000円前後 | 30,000円以上 |
利用限度額 | 10万円~100万円 | 20万円~300万円 | 500万円~ |
付帯保険 | 付帯なしの場合も有 | 海外旅行保険のみの 場合も有 |
国内・海外旅行保険有 補償額 5,000万円~1億円 |
あくまで目安ですが、この表に挙げた金額より年会費が安ければ、そのランクにおいては安価なカードと考えることができます。そして、保険の補償金額や付帯する特典の内容が良ければ、相対的に「コスパの高いカード」と言えます。
年会費の相場
一般カードと呼ばれるビジネスカードでは、年会費が1,000円台のものが多く見られます。ビジネスカードでは、年会費が無料のものはあまりありません。
国際ブランドのアメックスとダイナースには、自社で発行しているビジネスカードがあります。この2枚は一般カードですが、年会費はアメックスが13,200円(税込)、ダイナースが29,700円(税込)と高額です。一般カードの相場とかけ離れた年会費であり、その意味でステータス性に差が出ます。
ゴールドビジネスカードでは、年会費が10,000円程度の相場になります。ゴールドカードにもかかわらず年会費が2,000円なのであれば、会費の安いゴールドビジネスカードとみなすことができます。
プラチナカードは年会費が30,000円以上がほとんどです。たとえば、JCBプラチナ法人カードの年会費は33,000円(税込)、三井住友ビジネスプラチナカードは55,000円(税込)となっています。そのなかでも年会費22,000円のセゾンプラチナは、年会費が非常に安いプラチナカードです。
利用限度額や付帯保険の違い
カード利用限度額や付帯保険は、カードランクにともなって高くなる項目です。年会費が安い一般カードでは、保険が付帯しないものもあります。
カードランクが上がると補償額は高額になり、保険の付帯条件も良いものになります。プラチナカードになると、旅行保険の補償額は最高1億円に達します。
プライオリティ・パスが付くカードの年会費
グレードの高いビジネスカードでは、VIP向けの海外空港ラウンジサービス「プライオリティ・パス」が付帯する場合があります。プライオリティ・パスは最高級のカード特典の一つのため、プライオリティ・パス付帯のカード=ステータス性の高いカードと判断することも可能です。
プライオリティ・パスが付帯するビジネスカードの年会費
年会費(税込) | |
---|---|
楽天ビジネスカード | 13,200円 |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン エキスプレス・カード | 22,000円 |
JCBプラチナ法人カード | 33,000円 |
三井住友ビジネスカード プラチナ | 55,000円 |
三井住友ビジネスカード for Owners プラチナ | 55,000円 |
アメックス・ビジネス・プラチナ | 143,000円 |
楽天ビジネスカードは、楽天プレミアムカードの所持が前提で作成できるカードなので、両カードの年会費合計額を表示しています。(楽天プレミアムカード年会費11,000円 + 楽天ビジネスカード年会費2,200円)
三井住友ビジネスカード for Owners プラチナでは、「メンバーズセレクション」と呼ばれる選択性の特典からプライオリティ・パスを選択可能という形です。他の特典を選ぶと、プライオリティ・パスを利用できません。
プロパーカードは提携カードよりもステータス性が高い
プロパーカードとは「JCBなど、国際ブランドの会社が独自に発行しているカード」を指します。また、広義では、国際ブランドに関わりなく「カード発行会社が自社で発行しているカード」を意味します。
狭義のプロパーカード | 国際ブランドの自社発行で、提携先のないクレジットカード |
---|---|
広義のプロパーカード | カード発行会社が自社で発行しているクレジットカード |
提携カード | 他社と提携して発行しているクレジットカード |
プロパーカードは年会費が高いので、カードのことをある程度知っている人からすると、提携カードよりもステータス性が高い位置づけとなります。
ビジネスプロパーカード・提携カードの例
狭義のプロパーカード | 広義のプロパーカード | 提携カード |
---|---|---|
・アメックス・ビジネス・カード ・JCB法人カード ・ダイナースビジネスカード |
・三井住友ビジネスカード ・オリコ EX Gold for Biz ・ライフカードビジネス |
・セゾンプラチナ |
ビジネスカードでは、アメックス・JCB・ダイナースが国際ブランドとしてオリジナルのビジネスカードを発行しています。三井住友やオリコ、ライフカードは国際ブランドではありませんが、自社オリジナルのカードです。
プロパーカードの方がステータス性が高い例として、アメックスビジネスプラチナとセゾンプラチナの違いを見てみましょう。
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナカード(アメックスのプロパーカード)
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード(クレディセゾン発行のアメックス提携カード)
同じアメックスのプラチナビジネスカードなのですが、年会費は大きな差があります。プロパーカードの年会費は143,000円(税込)、それに対して提携カードの方は22,000円(税込)です。また、プロパーカードは招待状がないと申し込むことができません。「知る人ぞ知る」に過ぎませんが、実のところステータス性はプロパーカードの方が格段に高いのです。
「銀行系」カードはステータス性が高い?
クレジットカードの発行元によって、ステータス性が左右されることもあります。たとえば、銀行系列の会社が発行しているカードは、ステータス性が高く感じられるという声もあります。これは、銀行の持つ「堅実」「安定」のイメージによるものでしょう。
発行会社の系列とその主なビジネスカード例
銀行系 | 信販系 | 流通系 |
---|---|---|
|
|
|
ただ、カード発行会社は再編や統合が多かったため、クレジットカードの系列を限定することは簡単ではありません。たとえば、MUFGカードは「三菱UFJニコス」のカードですが、この会社は三菱UFJ銀行と日本信販が統合したものです。つまり、MUFGカードは「銀行系」とも言えるし「信販系」とも言えるカードです。
知名度や信頼度があり、お堅い印象のある銀行に比べると、信販系や流通系はカジュアルな印象があります。ステータス性という点だけで言えば、銀行系の方が優位と考える人が多そうです。
ここからは、ピックアップした「良コスパでステータス性が高いビジネスカード」を一つずつ見ていきます。
オリコ EX Gold for Biz
オリコのビジネスカード、EX Gold(エグゼクティブ ゴールド)は、ゴールドカードだけの商品展開となっています。カードは発行対象によって、 for Biz 「S 」(個人事業主用)と for Biz M (法人代表者用)の2種類があります。
オリコ EX Gold for Bizの基本情報
年会費(税込) | 実質還元率 | 国際ブランド |
---|---|---|
2,200円 初年度無料 |
0.6%~1.1% | |
ショッピング枠 | キャッシング枠 | 締日と支払日 |
10万~300万円 | for Biz S は10万~100万円 for Biz M はなし |
末日締め、翌月27日払い |
なんといっても年会費が2,200円の安さで、ゴールドランクの中ではかなり安価なビジネスカードです。ショッピング枠は最高300万円、国内・海外旅行傷害保険が付帯しています。
2018年10月に大幅なスペック変更が行われ、それにともなってカード券面のデザインもきらびやかなゴールドに一新されました。余計なロゴマークなどはありません。
入手難易度は比較的低いと言われており、申し込みしやすいカードです。発行元がオリコということでややカジュアルな印象はありますが、コスパが良いと評判の高いビジネスゴールドカードです。
ライフカードゴールドビジネス
ライフカードが発行するゴールドランクのビジネスカードです。こちらも上記のオリコ EX Gold for Bizと同じく、年会費2,200円という圧倒的な安さで利用できるのが特徴です。ゴールド一色のカード券面で、ちらっと見えた時もすぐにゴールドカードとわかります。
ライフカードビジネスゴールドの基本情報
年会費(税込) | 実質還元率 | 国際ブランド |
---|---|---|
2,200円 初年度無料 |
0.5% | |
ショッピング枠 | キャッシング枠 | 締日と支払日 |
10万~500万円 | なし | 5日締め、 当月26日・27日・28日・29日または翌月3日払い |
一般カードの「ライフカードビジネス」は、ビジネスカードでは希少な年会費永年無料のカードです。ただし、付帯保険やポイントプログラムが利用できません。それに比べて、上位カードのライフゴールドビジネスはサービスが充実しています。
ゴールドでは、国内空港のラウンジサービス、国内・海外旅行傷害保険、海外アシスタンスサービスなどが付帯しています。大手信販系のカードであり、ショッピング枠はかなり大きく、最高500万円となっています。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
クレディセゾンが発行している、アメックスブランドのビジネスカード「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」。プラチナカードでありながら入手のハードルが低く、コスパが非常に良いビジネスカードです。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの基本情報
年会費(税込) | 実質還元率 | 国際ブランド |
---|---|---|
22,000円 | 0.5% | |
ショッピング枠 | キャッシング枠 | 締日と支払日 |
審査により個別に決定 | 最高50万円 | 10日締め・翌月4日払い |
プラチナカードには、カード会社からの招待状が来なければ申し込みができないタイプもありますが、セゾンプラチナは招待なしで申し込みすることが可能です。
年会費22,000円は、プラチナカードの中においてはダントツで安い金額設定です。年会費の優遇制度もあり、ショッピング年間200万円以上の利用で、翌年の年会費は半額の11,000円になります。
年会費がおさえられていながら、付帯サービスもプラチナカードならではの充実したものとなっています。プライオリティ・パス、最高1億円の国内・海外旅行保険、プラチナ会員専用のコンシェルジュサービスがあります。
カードデザインは、シルバーにアメックスのシンボル、ローマ兵士が描かれています。前述したように、プロパーカードのアメックスビジネスプラチナにステータス性は届きませんが、とにかくコスパに優れたプラチナカードです。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
オリコ EX Gold for Biz
ライフゴールドビジネス
オリコ EX Gold | ライフゴールド ビジネス |
セゾンプラチナ | |
---|---|---|---|
カードデザイン | |||
年会費(税込) | 2,200円 初年度無料 |
2,200円 初年度無料 |
22,000円 |
国際ブランド | |||
カードランク | ゴールド | ゴールド | プラチナ |