ここでは、ビジネスカードにおけるショッピング利用限度額の選び方、利用限度額の大きいビジネスカードなどを紹介します。
目次
利用限度額が多いビジネスカード
ビジネスカードは、カードによって利用枠が決まっていることがほとんどです。また、一般カード(スタンダードカード)よりもゴールドカード、プラチナカードとグレードが上がるほど、利用限度額も高額になる傾向があります。
利用限度額が高いビジネスカード
カードデザイン | 年会費(税込) | 利用枠 | 実質還元率 | |
---|---|---|---|---|
オリコビジネス カード |
1枚につき 1,375円 初年度無料 |
10万円~ 1,000万円 |
なし | |
ライフビジネス カード |
無料 | 10万円~ 500万円 |
なし | |
UC法人カード | 1,375円 | 原則20万円 ~300万円 |
0.5% | |
オリコ Ex Gold for Biz | 2,200円 初年度無料 |
10万円〜 300万円 |
0.6%~1.1% | |
楽天ビジネス カード |
13,200円 | 最高300万円 | 1% |
楽天ビジネスカードは、一般向けのクレジットカード・楽天プレミアムカードの追加カードとして発行されます。楽天プレミアムカードの年会費11,000円 + 追加カードである楽天ビジネスカードの年会費2,200円が必要です。利用枠も合算したものです。
この他に、利用枠が定まっていないビジネスカードもあります。利用限度額に「一律の制限なし」「審査により個別に決定」とだけ書かれており、どのくらいの額となるかわかりません。この場合、規定の上限がないということになります。ステータス性の高いビジネスカードでこうした設定となっています。
上限額を設けていないビジネスカード
利用限度額とは?
そのカードで「いくら支払えるか」が「利用限度額」もしくは「ショッピング限度額」です。「利用枠」と呼ぶときは、利用額の範囲を指します。利用限度額は単純に、「毎月使える利用額の上限」というものではないので注意が必要です。
たとえば「利用限度額が100万円」のカードがあるとします。先月分の支払いが済んでいない場合、100万円から先月の支払額を除いた金額が「利用可能額」となります。先月40万円使っていたら、その支払いが済むまでは、利用可能額は60万円になるということです。
「支払い予定の金額が100万円」に達したら、それ以上はカード決済ができなくなります。新しい月になったからまるまる100万円使える、というものではありません。
カード決済は支払日まで約1カ月の猶予がある
カード決済は利用日から引き落としまでの期間が長く、1カ月ほどかかります。締め日と支払い日の間隔が長いカードの場合は、2カ月先というものもあります。
「締め日が15日・支払日が翌月10日」というカードの場合、10日に使った分の支払いは5日後の15日で確定します。そして、支払いは翌月の10日となります。支払いまで1カ月もあるということです。その間は「先月分の支払いが済んでいない期間」となります。
利用限度額の目安は「毎月の支払い額2カ月分 + α」
ビジネスカードは、前月の支払いが未払いのまま当月も利用します。したがって「約2カ月分」の金額はカードで支払えるくらいの限度額にしたいものです。毎月どのくらいの支払いをカードで行うか、追加カードでもいくらくらい使うかを考えた上で利用限度額を決めることをおすすめします。
まずは、水道光熱費や事務所の賃貸料、通信費、広告宣伝費など毎月固定でカード払いできるものを確認してみてください。毎月の支払い予定額の2カ月分に、少し余裕を持たせた額があれば良いでしょう。
利用限度額の決定
ビジネスカードの利用限度額は審査によって決まります。多くの場合、ビジネスカードの公式サイトに「カード利用枠」という項目があり、「10万円~300万円」という風に範囲が書かれています。これは、希望すれば300万円まで利用が可能、というものではありません。カード審査で個別に利用限度額が決定します。
審査に通り、カードが手元に郵送されたときに「利用限度額:100万円」という風に通知されます。申し込み時に利用額の希望を出すことはできますが、あくまでも「希望額」です。満額の決定とはならない可能性があるので注意してください。
利用限度額は広げることができる
カードを入手した時は控えめな限度額でも、カードを利用しているうちに利用限度額がUPできる場合もあります。これは、ビジネスカードの使い方によって信用度が増したからです。
信用度が上がる使い方のコツは以下の3点です。
- ある程度継続して使い続ける
- 毎月使う
- 滞納などをしない
毎月コンスタントにカードを使い、延滞などなくきれいに返済している人は、カード会社にとっては優良顧客です。もっと利用してもらいたい、という判断になります。この場合、カード会社の方から「利用枠を大きくできますよ」と連絡が来ることもあります。「利用枠を大きくしてほしい」と申請をした場合は、あらためて審査が入る場合があります。
追加カードはそれぞれに限度額が設定されるわけではない
ビジネスカードで従業員用の追加カードを作る場合も多いことかと思います。この場合、それぞれのカードで限度額が決まっているわけではありません。限度額は追加カードすべての利用分を含めた額となります。
利用額の上限が100万円で、追加カードを2枚発行した場合、本カードと合わせて3枚のカードの合計額が上限100万円になります。追加カードをたくさん作ってしまうと、限度額の上限にすぐ達してしまう危険性も。どのくらい利用するかを考えた上で追加カードを発行しましょう。
利用限度額がいっぱいになるとどうなる?
ビジネスカードが利用限度額に達してしまった場合、カードによる決済ができなくなります。借金や滞納しているというわけではないので必要以上に焦ることはありません。現金や振込で支払いを済ませましょう。
それでは、利用限度額の大きいビジネスカードをそれぞれ見ていきましょう。
オリコビジネスカード
年会費(税込) | 利用枠 | 実質還元率 |
---|---|---|
1,375円 初年度無料 |
10万円~1,000万円 | なし |
オリコビジネスカードは法人向けのビジネスカードです。個人事業主には発行されません。利用限度額は10万円~1,000万円と高額です。「カード使用者の総利用可能枠」と明記されているところから、追加カードの使用を見込んでの高額設定と思われます。追加カードは最大20枚まで発行可能です。
利用額が高額ですが、年会費は初年度無料・翌年からは1,375円と安価です。ただし、ポイントプログラムはありません。
オリコビジネスカード ゴールドも利用枠は同額
オリコビジネスカードにはゴールドカードもあります。年会費が初年度無料・2年目以降 1枚につき2,200円になり、100万円のショッピング補償も付帯するようになりますが、ショッピング利用枠は同額のままの10万円~1,000万円です。
ライフカードビジネス
年会費(税込) | 利用枠 | 実質還元率 |
---|---|---|
無料 | 10万円~500万円 | なし |
ライフカードビジネスの特徴は、年会費が永年無料ということです。ビジネスカードの中では大変珍しいカードです。
コストが不要なのにもかかわらず、利用枠は10万円~500万円と高額設定です。また、この額以上も相談できます。利用枠の大きいカードを必要とする方向けのカードと言えるでしょう。
ポイントプログラムはなく、旅行保険などの付帯サービスもありません。ビジネスカードの基本機能を押さえたカードとなっています。
ライフカードビジネス ゴールドも利用枠は同額
ライフカードビジネスにもゴールドカードがあります。ゴールドになると年会費2,200円が必要となり、旅行保険も付帯します。利用枠は変わりません。
UC法人カード
年会費(税込) | 利用枠 | 実質還元率 |
---|---|---|
1,375円 | 原則20万円~300万円 | 0.5% |
UC法人カードは年会費1,375円ながら、利用限度額は最高300万円のカードです。セゾンの永久不滅ポイントを貯めることができ、ポイント還元にも期待できます。旅行傷害保険、ショッピング補償などはありませんが、スタンダードなビジネスカードとして便利に使えます。
UC法人ゴールドカードは上限額500万円にUP
UC法人カードにはゴールドカードも用意されています。年会費が11,000円にアップしますが、利用枠は50万円~500万円まで拡大。旅行保険やショッピング補償もプラスされます。
オリコ Ex Gold for Biz
年会費(税込) | 利用枠 | 実質還元率 |
---|---|---|
2,200円 初年度無料 |
10万円~300万円 | 0.6%~1.1% |
オリコ EX Gold for Bizは、個人事業主用と法人用でカード名末尾のアルファベットが異なります。「S」が個人事業主用で、「M」が株式会社などの法人用です。
名前に「ゴールド」とついていることからわかるように、ゴールドカードです。年会費は初年度無料・2年目以降2,200円と手頃な額です。
利用限度額は最高300万円と大きく、幅広い用途に利用できます。ショッピング利用枠に余裕が欲しい場合におすすめです。
楽天ビジネスカード
年会費(税込) | 利用枠 | 実質還元率 |
---|---|---|
13,200円 | 最高300万円まで | 1% |
年会費と利用枠は楽天プレミアムカード + 追加カードである楽天ビジネスカードを合算したものです。
楽天ビジネスカードは、楽天プレミアムカードとセットで持つカードです。楽天プレミアムカードは個人用のクレジットカードですが、その追加カードとして申し込むことができます。楽天ビジネスカードを単独で申し込むことはできません。年会費は2枚分必要です。
利用上限額は300万円と広く、楽天プレミアムカードとの合算での利用枠となっています。楽天プレミアムカードが通常の「楽天カード」の上位カードということもあり、カード特典が充実していることもポイントです。特に、海外の空港ラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」を目当てに申し込む人は少なくありません。
楽天スーパーポイントの還元率も1%と高率です。なお、楽天ビジネスカード自体が追加カードのため、従業員用に追加カードを作ることはできないことに注意してください。
カードデザイン | 年会費(税込) | 利用枠 | 実質還元率 | |
---|---|---|---|---|
オリコビジネス カード |
1枚につき 1,375円 初年度無料 |
10万円~ 1,000万円 |
なし | |
ライフビジネス カード |
無料 | 10万円~ 500万円 |
なし | |
UC法人カード | 1,375円 | 原則20万円 ~300万円 |
0.5% | |
オリコ Ex Gold for Biz | 2,200円 初年度無料 |
10万円〜 300万円 |
0.6%~1.1% | |
楽天ビジネス カード |
13,200円 | 10万円〜 300万円 |
1% |