ビジネスカードを作ることはそれほど難しくはありません。必要書類が「本人確認資料だけ」というビジネスカードを選べば、事前準備などをせずに申し込みができます。ビジネスカードの必要書類、申し込みから発行までの手順、発行日数などについてまとめました。
目次
簡単に作れるビジネスカード
以下のビジネスカードは、いずれも必要書類が本人確認資料だけです。審査も柔軟という評判があり、ハードルの低いカードと言えます。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、手続きが簡単な上、発行日数もかかりません。
ビジネスカードの申し込みを簡単に済ませるポイント
ビジネスカードをできるだけ労力を割かずに作るには、以下の点を意識してみることをおすすめします。
- 必要書類が少ない(本人確認資料だけ)
- Webで申し込みが完結する
- 審査が厳しくない
必要書類が少ない(本人確認資料だけ)
申し込みの際に必要書類として、財務書類や確定申告書が必要なビジネスカードがあります。法人の場合は登記簿謄本が必要となる場合も少なくありません。それに対して、本人確認資料(運転免許証など)の提示だけで良いというカードもあります。
ただし、免許証などの確認書類と現住所が違う場合は注意してください。「補完書類」という証明書類が別に必要です。補完書類については、後の項目で詳しく説明します。
Webで申し込みが完結する
ビジネスカードの発行手続きは、基本的に郵送でのやりとりで行われます。この時、Webだけで申し込みが完結するビジネスカードを選べば、投函などの手間がかかりません。ただし、カード入手後には口座振替依頼書などの郵送が必要となります。
ビジネスカードの申し込みに必要な書類
ビジネスカードの審査で必要となる書類には、一般的に以下のようなものがあります。
ビジネスカードの審査で用意する書類
自分で用意する書類 | 場合により必要となる書類 |
---|---|
|
|
履歴事項全部証明書は登記簿謄本とほぼ同じです。
ビジネスカードの申し込みで必須なのは、代表者・個人事業主(申請者)の本人確認資料です。ビジネスカードの申し込みに労力を割きたくない場合は、本人確認書類だけ用意すれば良い、というカードを選ぶと良いでしょう。
ちなみに「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」だけは、まず電話で本人確認を行い、審査通過後に本人確認資料を提出するようになっています。これはちょっと特別な手順です。
入会申込書と口座振替依頼書は、カード発行会社が用意してくれる書類です。多くの場合、オンラインの申し込みフォームを送信すると、入会申込書と口座振替依頼書を送付してくれます。記入・捺印の上、必要書類を同封して返送する手順となっています。
本人確認資料の種類
本人確認資料にはたくさんの種類があります。下の表にある中から1つを選んで提出します。郵送であればコピーを送付、Webで提出できる場合は、スマホで証明書類の写真を撮ってアップロードするだけで完了します。
本人確認資料 | 注意事項 |
---|---|
運転免許証 | 変更情報がある場合は両面をコピー |
パスポート | 写真と現住所のあるページをコピー |
健康保険証と現住所が確認できる書類 (補完書類) |
カードの場合は両面をコピー |
マイナンバーカード | マイナンバーのないカード表面をコピー マイナンバーの通知カードは不可 |
住民票の写し | 発行日から6ヶ月以内のもの マイナンバーが書かれている場合は塗りつぶす |
在留カード・特別永住者証明書 | 変更情報がある場合は両面をコピー |
補完書類が必要となる場合は?
本人確認資料の中には、氏名や住所がそれだけでは確認できないため、プラスで資料が必要となる場合があります。補完するための書類が必要となるケースには以下のようなものがあります。
- 本人確認資料の住所が、申し込みフォームや入会申込書の記載内容と違う
- 個人事業主の本人確認書類として「健康保険証」を提出する場合
よくあるのが「現住所と免許証の住所が違う」といった食い違いです。うっかりアンマッチのまま提出してしまうと、審査で落とされる可能性が高くなります。本人確認の第一歩でもあるので、申し込みフォームの入力には注意を払いましょう。
補完書類の種類(現住所が確認できる書類)
- 公共料金の領収書
(電話会社 / 固定電話のみ、電力会社、水道局、ガス会社、NHK) - 国税または地方税の領収書または納税証明書
- 社会保険料の領収書
提出の際は、発行日から6カ月以内のものをコピーして使います。
それでは、カードの作成が比較的容易で作りやすいものを紹介していきます。以下で紹介しているカードは、申し込みに必要な書類が本人確認資料のみです。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」はアメックスブランドの提携カードです。プラチナカードなのですが、入手しやすいカードとして人気があります。本人確認資料だけで申し込みが可能です。
セゾンプラチナの基本情報
年会費(税込) | 実質還元率 | 国際ブランド |
---|---|---|
22,000円 | 0.5% | ![]() |
ショッピング枠 | キャッシング枠 | 締日と支払日 |
審査により個別に決定 | 最高50万円 | 10日締め、翌月4日払い |
年会費は22,000円と高額ですが、プラチナカードの中では最安級の金額です。さらに年会費の優遇制度があり、ショッピングでのカード利用額が年間200万円以上であれば、翌年の年会費は11,000円になります。条件が合えば、お得にプラチナカードを利用できるでしょう。
セゾンプラチナの発行が早い理由は、申し込み手順にあります。申し込みフォームの送信後に電話がかかってくるのですが、確認はそれだけです。申し込みフォームの内容だけで基本的な審査が終わり、結果通知から最短3営業日でカード発行が可能となっています。個人のカード利用歴に問題がなければ、審査のハードルはそれほど高くはないと思われます。
セゾンプラチナはアメックスカードのステータス性があり、プラチナカードならではの付帯サービスもあります。特に、VIP向けの海外空港ラウンジサービス「プライオリティ・パス」や補償額最高1億円の海外旅行保険などの付帯特典が好評です。
オリコ EX Gold for Biz
オリコ EX Gold for Bizは、個人事業主用の for Biz 「S 」と法人代表者用の for Biz M の2種類があります。
オリコ EX Gold for Bizの基本情報
年会費(税込) | 実質還元率 | 国際ブランド |
---|---|---|
2,200円 初年度無料 |
0.6%~1.1% | ![]() ![]() |
ショッピング枠 | キャッシング枠 | 締日と支払日 |
10万~300万円 | for Biz S は10万~100万円 for Biz M はなし |
末日締め、翌月27日払い |
必要書類は、法人の代表者も個人事業主も本人確認資料のみです。審査もそれほど厳しいという声はありません。個人向けクレジットカードを特にトラブルなく使ってきた方であれば、審査通過は難しくはないと考えられます。
なお、個人事業主用の「S」のみキャッシング機能が利用できます。キャッシングを希望する場合は、所得証明書が必要となる場合があります。
ゴールドカードですが、年会費は2,200円と低額です。ショッピング枠は最高300万円、国内・海外旅行傷害保険が付帯しています。
カードの発行日数は早くはありません。最短で2週間で、発行まで1カ月かかったというケースもあるようです。余裕を持って申し込みをした方がよさそうです。
三井住友ビジネスカード for Owners
三井住友ビジネスカード for Owners は、中小企業の代表者・個人事業主向けのビジネスカードです。年会費は初年度無料・翌年は1,375円で、負担をかけずにビジネスカードを運用できます。
三井住友 for Ownersの基本情報
年会費(税込) | 実質還元率 | 国際ブランド |
---|---|---|
1,375円 初年度無料 |
0.5% | ![]() ![]() |
ショッピング枠 | キャッシング枠 | 締日と支払日 |
10万円~150万円 | 0~最大50万円 | 15日締め・翌月10日払い もしくは月末締め・ 翌月26日払い |
三井住友 for Owners は、「設立3年未満でも申し込める」と明示されているビジネスカードです。法人代表者でも個人事業主でも、必要書類は本人確認資料だけでOK。ただし、キャッシング機能を希望すると所得証明書が必要となる場合があります。審査のハードルは比較的低いカードです。
三井住友ブランドのビジネスカードであり、ステータス性も低くはありません。入手しやすいクラシックカード(一般カード)から利用を始めて、実績を積み重ね、ゴールドカード、プラチナカードへとランクアップすることも可能です。